TOP>座談会〜社員が語る、尾崎製作所〜
国産初のダイヤルゲージを当社が量産したのは、昭和7年のこと。当時、わが国は工業立国へ向けて歩を進めた時期でした。それ以来80有余年、高度経済成長期やモータリゼーションの時代を経て、日本は世界に冠たる「ものづくり大国」へと成長を遂げるわけですが、当社はまさにこの国の産業の発展とともに、会社の歴史を築いてきました。
"メイドインジャパン"の信頼性を高めるうえでも、産業界に少なからず貢献できたのではないかと思っています。当社は各種工作機械メーカーのお客様にも製品を納めていますが、そうした企業ではいわゆるマザーマシンの製造の際に、当社の製品が使われています。ピーコックブランドの製品は、まさに"産業のマザーツール"として、ものづくりの現場を支えてきたと自負しています。
世界的にも高く評価されてきた日本工業規格(JIS)において、精密測定器の規格を制定する際には、当社の基準をベースとして規格が定められました。ダイヤルゲージとマイクロメーター、ノギスは、当時、測定器の"三種の神器"と称され、ものづくりを支えるための肝要なツールとしてJISの指定製品になっていました。そのため特に厳格な規格が設けられていたのですが、そのベースとなったものが当社の基準だったのです。ものづくりに対するそうした厳しい姿勢は、現在も脈々と引き継がれています。
PEACOCKブランドの知名度と、お客様からの信頼性の高さについては、日頃の商談をとおしてひしひしと感じます。当社ではお客様のニーズに合った製品を個別に開発することも多いのですが、そうしたオーダーメイド製品の比率が高いということは、技術力に対する信頼の証だといえるでしょう。
私が切実に感じるのは、社内で共有されている「ものづくりの知」の豊かさです。たとえば加工をする際の治具一つとっても、考え抜かれた形状になっており、長年にわたって改良を重ねてきた先人の知恵が凝縮されています。連綿と受け継がれた技術力の凄みを感じますね。
世界の様々な新興国で、かつての日本のような急速な工業化が進展しています。それらの地域では確かな品質をもった当社製品に対するニーズが増しており、今後、私たちが活躍できるステージは大きく広がることでしょう。この好機をとらえて、よりアグレッシブに市場を開拓していきたいと思っています。
今後は精密測定器に対するニーズの高度化、多様化がよりいっそう進むことになります。そのようなニーズに応え続けることで自社の技術力を研鑽し、PEACOCKブランドの価値をさらに高めていきたいと考えています。
そうですね。当社がもっとも大切にしているものは、何といっても「技術」です。これまで培った知見を継承し、今後も新たな技術を開発し続ける。そうした弛まぬ自己研鑽こそが、私たち社員の本分だと思っています。
「お客様に喜ばれる製品を提供し、ピーコックファンに応えよう」。それが私たちの社是です。そうした理念を土台とし、その上に確かな技術力を築きあげていくことで、私たちは次の100年を切り拓いていきたいと考えています。